実験してる?

風洞実験やCFD等を使って空力を評価できる自転車メーカーはいくつあるでしょうか?これらは高価なだけでなく、使うだけでもかなり費用がかかります。おのずとそれなりの規模のメーカー以外ははっきり言ってデザイナーの想像でつくるしかないのがエアロロードです。

よって見分け方のひつは、カタログ等の中で風洞実験やCFDを宣伝に使い、具体的な効果を数字で表現しているかどうか。で判断できると思います。

本物エアロとなんちゃってエアロ

今シーズンはエアロロードを投入予定でした。しかしいろいろあって正反対なフレームなりました。なに乗っているかはレース会場で。

さて近年フレームはルールに対し必要十分な軽さを手に入れました。さらに軽さを維持したまま剛性向上も達成しました。快適性だってあります。

残るは空力ということで、各社からちらほらエアロロードがラインナップされだしました。

今年はスコットやスペシャライズドからも発表されました。
しかし空力は質量のように定量的に表現することが難しく、さらに体感も信用に足りません。

そのため見た目や宣伝文句にエアロを使っただけで大して影響しないか、重量増しの言い訳にすらなっている場合もありそうなのです。

そんななんちゃってエアロと、本当に早くなる本物エアロの見分け方を私なりに紹介します。

ブレーキと変速

だいぶ開いてしまいましたが、気合い入れて練習してるときは更新できないのでご了承ください。

さてコーナーでの話です。多くの場合、足を止めたり、ブレーキかけたりでスピード変化がありますからそれだけで変速は重要です。具体的にはケイデンスが入り口と出口で同じか、むしろ一枚軽いギヤにはいっていなくてはいけません。そのためにはコーナー手前であらかじめ変速をしておく必要があります。

低速のコーナーでは特に軽めのギヤに入れておくことで加速を楽にします。自動車でも急加速時は軽いギヤで回転数を上げますよね。多少効率が悪くとも、回転数で加速し前走者と離れず、その後は惰性で力をぬきながら 適正ギヤに上げていく。強度が高い加速時間を短くしてやるよう心がけます。低速コーナーの連続するクリテリウム等でうまく走るには、これら変速やケイデンスを使うスキルが非常重要となります。

ちなみに私のブレーキ設定が左前なのは、左のスピードコントロールと右の変速をレスポンスよく連動させるためだったりします。

スピード変化は変速で

前回変速とは「体の中の負担のバランスをとる」手段だと書きました。
簡単にすると我々の体にはちょうどバランスのとれる回転数があるということ。 もちろん回転数だけで体全体の負担バランスをとりきることはできませんが、脚とそのほかとのバランスにはかなり影響します。

さぁここまで書いてやっと具体的な手段です。まず最も大事なのはやりすぎだと思うくらい頻繁に変速することです。これまでに書いてきたように環境変化(勾配や風)に対して強度一定にするとスピードが変わります。スピードの変化を足の回転数一定で変速によって調整するのです。現在一般的な2×10の変速機ならだいたい15キロから55キロまで90±5回転で対応できます。

次に特に変速が重要となるのがコーナー立ち上がり等、減加速の場面です。


と書いておいて時間がないのでまた次回

「体の中の負担のバランスをとる」

あなたは一度のライドで何回の変速をしているでしょうか? 私がショップスタッフ時代に初スポーツバイクの女性に変速操作を教えていたら「操作はわかりました。でもいつ変速すればいいですか?」と聞かれ、たしかにそのとおりだと考えさせられたことがありました。

変速のすべきタイミングを書く前に変速が必要な理由の一つを定義しておきます。私は「体の中の負担のバランスをとる」という表現がいいのかな〜と思っています。

細かい話はまたの機会として、例えば呼吸や心拍数は平気なのに脚が辛くなってしまったり、もう少し細かくお尻の筋肉は平気なのにふくらはぎがつってしまったとか。余裕があるはずなのにどこか一カ所でも限界に達してしまえば走りつづけることはできなくなります。

そうならないよう「体の中の負担のバランスをとる」手段の一つとして変速を多用することが重要になってきます。

具体的にどうするかはまた次回。

登り頑張らず、下りサボらず

強度を一定にしようとすると、風や勾配、路面状況等でスピードが大きく変化します。我々は速く走りたいわけですから、無意識にスピードが落ちる状況すなわち登りや向かい風で頑張り、スピードの上がる下りや追い風でサボっています。

また同じ強度ではしるなら登りや向かい風の方が、体感的に楽に感じます。ローラーが辛く感じるのと似ています。意識的に「登り頑張らず、下りサボらず」で走ることで定速走行でなく、定強度走行ができるはずです。

結果としてトータルで速く走ることができますが、先に書いたように一般には辛く感じる走り方を含んでいます。ですから日頃から意識して練習してください。

一定にすべきパラメーター

一般に長い距離を速く楽に走る走り方ついて、一定で走るようにいわれます。

これは正解です。しかし何を一定にすればいいのか?これはあいまいです。

サイクルコンピューターの表示で考えてみましょう。スピード?ケイデンス?心拍数?パワー?


正解はスピード以外の3っです。

このなかで心拍数とパワーは強度は示すパラメーターです。強度一定が基本なのです。

これらの表示が可能なサイクルコンピューターをお持ちなら、両方が一定なるように走るのが長い距離を速く楽に走る方法です。

もう少し具体的な話はまた次回。