2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「それだけでサスペンション」

振動と衝撃はまた別物と思ってください。 衝撃を吸収するには構成物自体の弾性に頼ります。つまり「しなり」で吸収するのです。もっとも有効なのはMTBのサスペンションです。ばね、または空気とエラストマーやオイルの弾性で衝撃を吸収してしまいます。 しか…

「バイブレーション」

波というのは干渉し合います。つまり違う波長波形の波がぶつかり合うと打ち消しあったり、強め合ったりします。振動も波です。 一般に使われているカーボンマテリアルは複合材料に分類されます。それはカーボンの繊維とプラスチック(レジン)の2種類のマテ…

「超高弾性カーボンは鮎釣りのために生まれた」

どうしてカーボンの振動吸収性がいいのか。しかしながら実は非常に振動を伝えやすい材料でもあります。カーボン繊維は実のところ釣竿、特に日本の「鮎の友釣り」のために大きく進化しました。10メートル近いさおを自由自在に操るため現在では300グラムを下回…

「思うがままに作れちゃう」

カーボン製のバイクの魅力。それは軽さであったり、振動吸収性であったり、耐久性であったり、いろいろありますが私が思うカーボン最大の魅力は「創り手の好きなように作れる」と言うこと。言い換えればわれわれ使用者のほしい物を作れると言うことです。 前回…

「CRI ONIX Mt’富士スペシャル」

実は先日実業団富士ヒルクライムを登ってきましたよ。まぁどう考えてもあれは自転車でのぼるみちじゃござません。いちおうスプリントが得意な私にはマジきつすぎです。それでもランキングで上位につけてるので出ないわけには行かない。でも体は完全に前日の…

「きみもデローザキングを作れちゃう かも?」

後は↓のページの説明を読んだ後最下段のムービーを見てください。http://www.cyclingtime.com/pr/derosa/02making/index.htmlいくつかの部品に小分けして作って専用の接着剤で形にするのが最も一般的です。 なかには前三角、チェーンステー、シートステーと…

「カーボンバイクの作り方 その2」

こうやってできたグラファイトの繊維ですがこのままではフレームの形にはなりません。カーボンを使うほとんどの製品。例えば釣竿からラケット、F1や飛行機、スペースシャトルにいたるまで、そのほとんどは「プリプレグ」とよばれるシート状のものを作るとこ…

「カーボンバイクの作り方 その1」

最初は皆さんが一番知りたいであろうカーボンについて。 カーボンてなに?ってところから入りましょうか。 一般に自転車で言うカーボンとは「グラファイト繊維強化樹脂」のことです。まぁ名前だけ聞いてもわかんないでしょう。まずは「グラファイト」とは黒…

「私の学科「先端マテリアル工学科」」

さてさてペダリングシリーズが一段楽したところで今日からは機材の話。特に私の専門としているマテリアルから見た自転車というものを書きたいと思います。 私は元来、工業製品の性能の向上はそのほとんどをマテリアルつまり材料が担っていると考えています。…