「パワーメーターとペダリング」

先にsakuzakuroさんの質問に回答します。

上記の図の黒円は右から見た右ペダルの軌跡だと思ってください。黒直線はその接線。赤色の矢印は入力の方向。緑の矢印はその接線方向に分解した力。黄色は逆に接線の法線方向に分解した力です。さらに見えにくいですが青色の矢印は回転方向とは逆向きに働く力です。
適当なペダリングの点を抜き出し、力を分解してみました。
この中で実際に自転車を走らせるために作用する力は緑色のみです。黄色はペダルを折るようにしか働かず、青色はさらにロスしています。
ちなみにこのような図は矢印の長さが概念的に力の強さを表しています。

パワーについての話をします。
これらの矢印の中でパワーメーターが計測できるのは緑矢印マイナス青矢印です。BBで計測するタイプはもしかすると黄色も含まれてしまっているかもしれません。
ですからたとえ重いバーベルを何度も高速で持ち上げることができる、大きなパワーを発生できる人でもペダリングスキルが低いと、自転車のパワーメーターは小さな値しか示さず、もちろんスピードも出ません。黄色矢印の成分がどれだけ大きくてもメーターは計測できませんし無駄でしかありません。さらに青色矢印が多く発生しているならば大きな損をしています。

自分のペダリング効率を相対比較する方法を挙げてみます。
レーニングジムでスクワットなどの運動によって体が発生できる最大パワーを算出します。次に自転車のパワーメーターやエアロバイク(パワーマックスなど)で最大パワーを計測します。この差を他の人と比較すれば目安にはなるかもしれません。