「スポークの歴史はマビックと共に」

著しい進歩を遂げかつ現在もさまざまなアイデアが登場しているのがスポークです。
はじめはステンレスの棒の先が曲がっていて他端にねじがきってあるだけでした。それが段つき(パテット)になりました。さらに扁平に加工されてエアロスポークが登場しました。その間ディスクやバトンといった通常のスポークを用いないものも登場しました。インデュラインやボードマンの活躍でエアロブームの時代でしょうか。
そしてまずマビックが大きな変化をもたらします。先の曲げられていないストレートスポークです。それによってより高い張力で張ることができ剛性を高めることができました。その後規格にとらわれずホイール全体で設計できる完組み時代へと変わっていきます。再びマビックは新しいアイデアを出しました。アルミスポークを採用したキシリウムです。弾性率が低く高張力鋼に比べれば強度も低いアルミニウム。しかし軽量を生かし体積を大きく取ることで強度を補うと同時にそれまでにない高い剛性を得ました。もちろん大きく扁平加工されたことで優れた空力性能もてにいれ、万能ホイールの代名詞としてベストセラーとなったといっても過言ではないでしょう。現在から来年にかけても同構造を持ったキシリウムはESそしてプレミアムとしてラインナップされます。カンパニョーロのユーラスやシャマル、フルクラムのレーシング1や0もほぼ同じ構造を持っています。
しかしこのようなアルミスポークとは別の方向へ進化したスポークが突如現れます。
ライトウェイト当時キネティックという名だったホイールに搭載された通称「竹ひご」スポークです。