「しかしながら回さないといけないときも〜」

ただし、力学的には常に一定の回転モーメントが加わっていることは理想的です。また長時間は続かないものの短時間であれば昨日も書いたように筋肉をフル動員することになるので、非常に大きな力を発生させることができます。
少し前に書いた、XC選手やピスト選手も常にまわすイメージではないと思います。落ち葉やドロなどですべる区間やシッティングでの全開スプリントなど、回すペダリングが有効に使えるのは「ここぞ」という場面なのです。
そこで私はロードが専門です。私が主に実戦でクランクを「回そう」としているのは、シッティングでの加速(低速コーナーの立ち上がりやアタックへの反応)、ゴールスプリントで腰を上げる直前などです。
まず一つ目は加速する場面です。周りの選手が腰を上げダンシングでダッシュしている中、コーナー前でギヤを落としシッティングの回転でついていくことができれば力を温存できますし、何より余裕ができます。つぎにスプリント前は集団がハイスピードになり大きな力が必要になります。しかしゴール前さらにダンシングでダッシュするための余裕が要ります。また集団はポジションの取り合いで非常に危険です。その中でできるだけ安全に多少接触しても動じないように走るにはシッティングのほうが向いています。そのため回すペダリングで高回転高出力を意識するのです。