「可動範囲1」

稼動範囲の広いものと狭いものどちらがいいかというのは結局は好みなんですがそれでも走りのスタイルや走る距離によって脚への負担軽減と効率のどちらを優先するかで大体向き不向きはわかってきます。
最初に少し遠回りした視点で考えてみてください。まずなぜビンディングのペダルを使って脚固定して走るのか。昔はロードもトゥクリップだったわけなんですが、もちろんペダリングの効率を上げるためです。脚の位置を一番強く踏める場所で固定し無駄な方向への力の流出を極力抑えようとしています。つまり動かないほうが効率がいいのは当たり前です。速く走るためには一見完全固定くらいのほうがよさそうに見えます。
対してほぼ全てのペダルがある程度の可動範囲を設けているのは足首やひざなどへの負担を減らすためです。また同じポジションから来る疲れの軽減も狙っているでしょう。例えていうといすの上に何時間も座っていると特に運動していなくても疲れてきます。つまり多少効率が悪くても疲れないことによって長い距離だと結果的に速く走ることにつながるだろうということです。それでも無駄な力を使ってしまっているのであれば逆に疲れそうな気もします。
やはり一般的に見るとある程度動くペダルのほうがユーザーは多いようです。またプロレーサーなんかはほとんどの選手は動くペダルを使っているようです。しかしホビーレーサーだと固定クリートの使用率が上がってるようです。一般の場合はまず怪我しないというのが前提にありますし、やはり脚が完全に固定されてるというのは違和感があるのでしょう。プロレーサーだとホビーレーサーに比べ圧倒的に走行距離が長い上ステージレースのような連日に渡っていかに疲れないかが重要になってくる場合も多々あります。またペダリングスキルが高いので動いてもあまりロスにならないというのもあるでしょう。ホビーレーサーの場合は距離が短いですしまず効率最優先なのでしょう。私もそういう考えからケオのクリートは完全固定の黒を使っています。