「カーブでブレーキ。ドリフト走行?」

今回はカーブを曲がっているときにブレーキをかけるとなぜ滑り出してしまうのか考えていきましょう。考え方はコーナリングちゅうかかっている2方向の力に分けて考えます。
それではまず図の説明をしていきましょう。黒い曲線の方向に曲がろうとしている状況です。矢印は Aが進行方向へのスピード Bはカーブでの遠心力 Cは各方向への摩擦力   DはABの合力です。123はそれぞれ 1進行方向のみの力(Cはブレーキングによるタイヤの摩擦力) 2進行方向と垂直方向の力(Cは遠心力に耐える力) 3それぞれの力の合力。
各矢印の力関係を設定します。
D>C>A>B
それでは考えて行きましょう。
1これは出ているスピードとブレーキによる摩擦力をあらわしています。図ではわかりにくいですが最初の設定よりC>Aですから前に滑り出すことはありません。
2これは遠心力です。C>Bですからこれも滑り出すことはありません。ノンブレーキでコーナーを曲がっているときの力の働き方です。
3これが問題の形です。コーナーを曲がっている最中にブレーキをかけています。二つ以上の力がかかっている場合その合力Dを考えます。するとA+B ですからDのほうが大きくなります。もしCがABそれぞれぎりぎりで耐えている状態なら、同時に力をかけたとたんD>Cとなり滑りだしてしまうでしょう。

コーナーはまず手前で十分減速し惰性で曲がるのが基本です。いざやばいと思っても曲がりながらブレーキングするより無理やり曲がりきるか、わざと膨らみながら止まりきってしまう方がいいかもしれませんね。