「耐久性」

最近のフレームは耐久性がなさ過ぎる。物によっちゃ普通に乗ってて1年でクラックが入るもんまである。昔のフレームはのぉ〜
いきなり変なキャラで登場しましたが確かにそうなんです。極限まで薄肉化され簡単にへこむものや最初はいいものの時間がたつとすぐへたれてくるものなどより高性能になったからこそそれを持続できなくなりデリケートになってきているのが現状です。
「すぐだめになるから新しいの買う楽しみが増えるじゃねぇか」確かにそうですが皆さんそんなリッチですか?それにせっかくあれこれ考えて選んだ愛車は長く乗りたいですよね〜
そこで耐久性について考えてみましょう。まず耐久性にも2種類あります。ひとつは外的要因に対する強度。もうひとつは劣化。
まず前者。例えば超軽量を売りにしている押すとへこむようなカーボンフレーム。ちょっと休憩と立てかけ気を抜いた瞬間。「がちゃん」。見るとシートステーがポッキーしてしまっているではありませんか。最後の直線ゴールスプリント、「やったー優勝だ〜」と手を挙げた瞬間後ろから追突され大落車。ヘッドからポッキー。怪我するしフレーム折れるし優勝しても喜びきれません。
強度を落とす要因はそれぞれ軽量化目的で薄くした場合。太いチューブは薄く作るための手段でもあるのでへこみやすいです。あとカーボンだと外見ではわかりませんが作りが悪く固める樹脂の中に気泡がたくさん入ると強度は下がります。金属だ溶接がへたくそだったりスムースウェルドの削り方が悪かったりすると溶接部分でポッキーしてしまいます。クロモリなどスチール系だけですが傷をつけると錆びる場合があります。また新聞紙を丸めて今度は横から指で押してみてください。太いのはぐにゃっといっちゃうでしょ。
次に劣化について。どんなものでも弱い力でも何度も繰り返し加われば疲労してきます。壊れはしませんが徐々に剛性が失われてきます。それはしょうがないのですが材料によってそのスピードが違います。また金属はそれとは別にほっといても劣化していきます。原因は合金にしたり熱処理したりして内部応力すなわち小さな力ですが材料の内部に自然に無理が生じているのです。
それでは劣化スピードの遅い順番は1カーボン2チタン3クロモリ4アルミ7000番5アルミ6000番熱処理6スカンジウム ???マグネシウム   ただしカーボンは少しデリケートです。上に書いたようにぶつけたりしないように。チタンは10年でも20年でも十分持ちます。6000番熱処理のアルミやスカンジウム系アルミは無茶すりゃ1年大切に使って2年といったところ。プロは年間3〜4台くらい使うんじゃないかな〜マグネシウムはデータがないのでわかりません。誰か乗ってるひと教えて〜

これらを考慮するといつもの3人はどうなるのでしょう。
         私   A   B
1・剛性     1   4   2
2・振動減衰特性 4   1   3
3・重量     3   3   1
4・耐久性    2   2   4
私から。昨日も書いたとうり私は学生です大学4年間は一級の性能であってほしい。すると「2」です。それに買い替えの理由は事故ってヘッドからポッキーだったので。材料はカーボンでしょう。

Aさんは特にリストラされてお金が…ないわけではないのでそれなりでもいいのですが何台も買うのは奥さんが許してくれなさそうですしやっぱり愛着を持って長く乗りたいようです。「2」クロモリ、チタンでいいでしょう。

Bさんは強烈なヒルクライムしか使いませんから耐久性はなくてもいいです。それに家には何台も自転車があります。ふだんはこのバイクは使いませんから「4」です。軽さを意識してU2やスターシップ、スカンジウムでもOKです。

明日はやっとブランドは考慮しないと書きながらブランドと書いていた矛盾を解説しましょう。