「重量」

これを気にする人は多いと思います。それにカタログなどにも数字で表記され性能を比べるとき一番違いがわかります。軽いことによるメリットはたくさんありますがやはり上り坂でしょう。体重と自転車を合わせた総重量70kgの人が10%の上り坂を登ると抵抗として真後ろにだいたい10.95kgの力で引っ張られているのと同じことになります。これが1キログラム減ると10.80kgの抵抗になります。フレームは回転部ではありませんからこの計算はそこそこ正確です。必死で軽量化している皆さん。1キロで抵抗150グラムしか変わらないとは結構ショックではないですか?もちろん傾斜がきつくなれば差は大きくなりますしこの差は結構違いとして感じることができますので落ち込まなくてもがんばってチタンボルトにお金使ってください。そのほか加速もよくなります。これは「慣性の法則」。軽いほうが動かすのに必要なエネルギーが少なくてすみます。そして最大のメリット?は速くなったような気分になれます。

ではデメリットは?これは無茶に軽量化するとそのほかの性能を犠牲にしてしまいます。軽くすると言うことは材料の使用量を少なくするのですから剛性や耐久性は落ちてしまいます。また理論上ではくだりやハイスピードでの安定性が下がってしまいますが、これはそれほど影響はないでしょう。

軽くする方法は全ての物質共通で二通り。材料に軽いものを使うか材料の量を減らすしかありません。ではまず前者。軽い材料は 1カーボン2マグネシウム3アルミ4チタン5クロモリ(スチール)このようになります。次に量を減らすためには剛性と強度が重要です。1カーボン2チタン3クロモリ4、5アルミ、マグネシウムです。と言うことはカーボンが軽量にできるわけがわかりましたか?基本的に軽い上、強度があるので薄く作れるわけです。チタンは実はそれほど軽くはないんですが強度があります。ですから770グラムのフレームができるわけです。クロモリは重たいです。でも厚さ0.3ミリなんて極薄も作れますし細身でも適度に剛性があります。アルミは合金の作り次第なんですが出来立ては超軽量でもしっかりしています。特に6000番系に熱処理をしたもの(デダ U2、 コロンバス スターシップなど)は強度や剛性がある程度あるからこそ薄肉にできるのです。マグネシウムは実用金属では最軽量なんですがそこそこに軽いんですがドグマ(ピナレッロ)やマゴウ(テスタッチ)を見ると軽さは売りにしていません。剛性感はいまいちなんでしょう。

つまりデメリットとしてあげたほかの性能を犠牲にしない範囲でいかに薄肉化するかが軽量化のテーマです。

では3人は「重量」についてどう考えているのでしょう。
         私   A   B
1・剛性     1   4   2
2・振動減衰特性 4   1   3
3・重量     3   3   1
4・耐久性    2   2   4

まず私はそれほど重要視していませんが最低限1300グラムは超えないでほしいといったところ。するとクロモリは外れます。剛性との両立を考えると7000番アルミかカーボンになりそう。「3」

Aさんはちょっとおなかが出てるので登りがしんどいです。なので軽いに越したことはありません。でも速く走らないのでほどほどでよいようです。「3」するとチタンはかなり合っているようです。

Bさんはとにかく軽さ優先。マニア?のいきです。「軽さこそ唯一の正義だ」byBさん。「1」なので6000番熱処理系のアルミかカーボン。チタンもいいんですが軽いのはちと高い?

明日は「耐久性」毎年一台代えれる人はいいですが私は貧乏学生、卒業まではもってほしい。