「パワーメーターの構造」

歪や圧力を計測する方式のパワーメーターに関しては、かなり正確に計測できます。
私などが大学で簡素な実験をするための安価な歪ゲージでもμメーター単位を計測します。
また加えた力を電気信号に変えるセンサーは電子天秤に用いられています。これも10分の1g程度まで計測できるものは一般に多く市販されています。
これらが外的要因によって影響を受けるとすれば、温度です。35℃以上の真夏と氷点下の冬では多少の違いが出るかもしれません。
さてではこれらのパワーメーターが正確かというとそうではありません。
それは16日の内容によるものです。
その部品に加わった力が必ずしも全て路面に伝えられているとは限らないということ。
昨日挙げたパワーメーターはある順序に従っています。それは足の裏→ホイールとなっています。
それぞれ解説していきますと
ベクターはペダルなので人間の発生したパワーを最も正確に表現できますが、どの程度路面に伝わっているかは不明です。
SRMはクランクセットですのでチェーンに対する力までが計測可能です。おそらくクランクアームだけでなくクランク部やBBシャフト、他社製に変えなければチェーンリングの剛性も考慮されているはずです。ただしフレームのたわみやチェーンなどによる摩擦抵抗等のロスは不明。
BBシャフトで計測するキャットアイやエルゴモはSRMで書いた点に加え、クランク自体やチェーンリングの剛性を加味することができません。
パワータップはハブですから最も路面に近い段階を計測しているので、ほかと比べて自転車を走らせるために使われたパワーをより表現できています。パワータップが表現できないのはホイールのたわみやタイヤの変形によるものでしょうか。逆にパワーッタップは人間が発生しているパワーを表現できていないともいえるでしょう。

これらから面白い考え方をすると ベクターとパワータップの数値が近ければ効率のよいバイク、離れていれば効率の悪い大きくロスするバイクだといえます。

さらに力の向きを考えた精度の話は明日。