「自転車レースの入門書」

私は常々思っていました。
なぜ日本には自転車レースの入門書がないんだろうと。
他のスポーツは「野球入門」とか「サッカーテクニック」のような書籍がいくつもあります。
もちろん自転車にも「自転車入門」はいくつもあります。
しかし「自転車競技入門」はありませんでした。
競技人口が少ないからいらない?い〜えそれを志す人がいる限りはそのような入門書は不可欠のはずです。
しかし今まではなかった。その結果どのようになったでしょう。
競技に興味があるけど何をどうすればいいかわからない、とか。ルールを知らずに競技会に参加する、とか。間違った練習を行ってしまっていたり、未熟な技術や誤った乗り方で危険な走りをしたり・・・。本来教える立場である学校の自転車競技部の先生がたも学校によっては十分な知識を持っていない場合だってあります。

ショーン・ケリー と言う選手をご存知でしょうか? ランスアームストロングやエディメルクスに比べれば日本での知名度は落ちてしまいますがツールドフランス×4、パリニース×7連、パリルーベ×2、ミラノサンレモ×2・・・というように前2者に勝るとも劣らない自転車ロード界のレジェンドの一人です。

このショーン・ケリー監修のイギリスの自転車レース入門書の日本語翻訳版が発売されました。

内容は
世界の代表的なロードレース
自転車レースの種目と走り方(MTB系以外)
走行技術戦術
レーニング方法
食事
機材の構造やメンテナンス
etc・・・
自転車競技を始めるために必要な情報は全て載っているといっても過言ではない内容です。しいて言うならもとがイギリスの本なので日本国内に関する情報がないという点でしょうか。おそらくここで紹介されている内容はベルギーやイタリアなどの本場では地元のクラブや自転車学校等で教えられるような内容なのでしょう。イギリスも実は日本のように車社会で自転車ロードレースはあまり盛んではありません。そのためこのような書籍が必要なのでしょう。

これから自転車競技を始めようと思っている方はもちろん、ベテランの選手もぜひ読んでください。また現在行われているジロなどのテレビ観戦を楽しんでいる方も、競技のルールや選手についてや機材などの知識を知ればより深く楽しむことができるかと思います。

日本の名選手の皆さん。(M五輪代表の人とか)これに負けじと「日本のロードレース入門」書いてくださいよ。