「ツンデレホイール」

ホイールの性格をつかさどっているといっても過言ではないといえるのがリムです。山岳用とか平地用とかそういうのはほとんどがリムに依存します。
では何がどう違うと性格が変わるのか?
重さと形につきます。
単純にリムが軽いと速度が「上がり易く落ちやすい」反対に重いと「上がりにくく落ちにくい」となります。
じゃぁ前者が上りようで後者が平地用?
いえいえ前者が上りで有利なのは間違いないです。ただ…よく雑誌等では重いホイールは速度が落ちにくいから平地でイイとかいてます。しかし同時に上がりにくい。結局上の二つを比べるとどちらもプラスマイナス同じになるので重いから平地にイイなんてことはありません。下りにはイイかもしれませんが重さについてくだりの速さを基準に選ぶローディーはあまりいないのでは?
では平地向きはどのようなもの?
リム高の高いほうが空気抵抗の低減に効果があります。ディープリムという奴です。
一般にリム高を稼ぐとリムのマテリアルの体積が増えることになります。すると当然重量も増します。すると結果空気抵抗の少ないホイール=重いホイールが平地に向くと表現されることがあるのです。
実はちょっと前の「速くなる方法」のところで書いた「パワーウエイトレシオ」と「パワーエアレジスタンスレシオ」の考え方と一緒なんです。
出力一定なら軽いほうが上りに優れ、空気抵抗が少ないほうが平地に優れる。今まではこの二つは反比例した性質でした。
しかし!近年ホイールのカーボン化によってそれまでの常識は覆されることとなりました。究極のホイール、「軽量ディープリム」の登場です。50㎜前後のリム高でかつアルミロープロファイルリムより軽量なホイールが次々と登場しました。
結果プロ選手は横風の強いレース意外では多くがフルカーボンの軽量ディープなホイールを使うようになったのです。