「CFRPのフレーム」

CFRP(カーボン)フレームの統一表記をしてほしい。
カーボンフレームが当たり前となった現在、金属フレーム全盛時代のように特徴を銘柄で判断推測することができなくなりました。最近ではたとえばジャイアントのTCRアドバンスドは「東レ製T1000とM40を使っている」と表記しています。しかしこれであなたはフレームの性格がわかりますか?T1000は高強度、M40は高弾性な材料であって、T1000をベースに使い軽量化(=高強度)BB部やヘッドなどにM40で補強して高剛性化を狙っているんじゃないか?というのは、はしくれとはいえ私がある程度の専門知識を持っているからわかる話です。
とはいえほんとのことはさっぱりわかりません。CFRP製品というのは製品になってしまえばブラックボックスのようなものなのです。
なぜか?これからCFRP製品を構成している要素を上げますから適度に目を回してください。
糸のメーカー 大小含めると10社くらい?
糸の主な製法 少なくとも5とおりくらい?
糸の銘柄 知っている東レだけで10〜15くらいあったかな〜?
クロスの編み方 たくさん(たぶんタイムはパイプ状に編める)単一方向は編むとは言わないかな
シートの形 無限大
重ね方 無限大
樹脂の種類 エポキシ系。専門外なので詳しい種類はわかりません。でもたくさんあるんだろうな〜?
製法 大きく分けても5種類くらい?自転車は主に外型内圧にて成形。細かくは成型メーカーの数だけあるでしょう。トレックOCLVとかスコット(トピーク)のウェルドグリュードとか
製品の形 無限大

あ〜しんど。きりがないですな。ただこれらのどれかひとつ違うとがらっと性格を変えることができるんです。ちゅうわけで統一表記はむりです。銘柄で表記しても信頼性は多少わかるかもしれませんが性格はさっぱり。糸の弾性率をかいてあったところで形状や線維の方向、充填率等でだいぶ違ったものになってしまいます。
現在の自転車メーカーは有限要素解析等の技術を用いてこれらを緻密に(もしかしたら適当に??)計算してよいものを設計しています。なのでおおよそ信頼できるブランド、特に自前で工場を持ってるようなところはカタログ表記にかなり近い性能が出てるんじゃないでしょうか。(たいてい自社比なんでしょうが)
と、いうことでやっぱ乗ってみなきゃわからんですね。ぜひサイクルモードにいらして試乗してください。