「TTTの走り方」

チームタイムトライアルを本気で走るためのテクニックとしてやはり大切なことは休めるときに徹底的に休めということでしょう。つまり後ろに下がったときできるだけ前の選手のスリップストリームに入る。そのため前の選手のできるだけ近くを走る、さらに風向きを判断して真後ろ、ならぬ真風下?に入ることです。下がるときもなるべく隊列の真横で下がることです。空気の渦は後ろだけでなく少ないながらも横にも発生しています。
もう一つ一番前でがんばっている選手にできるだけ楽してもらうことです。というのは先頭を交代するときに声をかけてやる。普通に先頭交代する場合だまって後ろが前を抜かしていくのですが、これだと前の選手が後ろが来ていることに気づかず二人でがんばっている時間が生まれてしまうのです。(ロードレースではわざと併走する時間を増やして疲れさせる戦略もあります)これは無駄な体力の消耗になる。そこで後ろが声をかけることで「後ろが抜く」ではなく「前が下がる」ことで先頭を引いた疲れた選手の休む時間を増やしてやることができます。
また以前書いたロードレースの戦略の中では「できるだけ楽をして走ること」をかいてきました。そのなかで「減加速を少なくする」ということをしつこく書いてきたと思います。つまりコーナーで急なブレーキングをせず、立ち上がりもじわじわとスピードを上げる。先頭が一番安定して曲がれますから先頭が一気に上げてしまうと後ろがついてこれなくなります。先頭交代のとき後ろから抜いていく選手はそのままのペースで抜いていき消して一気に上げない。これも後ろが離れてしまいます。下がっていって後ろにつくときにあまりにペースを落としすぎてしまうと後ろにつくとき大きく加速しなおさなければなりませんからこれもロスです。
他にはできるだけチームで実力をあわせる。それでも実力差はできますし、調子のいい悪いがあります。これも声を掛け合ったり、走っていると調子がわかってくるものです。調子のいい選手は「ペースを極端に上げないで長く引いてやる」。逆につらいときは肘などでサインを出し早く変わってもらう。それでもきついときは声をかけて先頭交代には加わらず後ろで休み回復すればまた加わるという風にします。それでも実力差がありすぎついていけないときは無理せず「速過ぎる」と言うことが大事です。まとまってゴールしなければ意味がないので時にはプライドも捨てなくてはなりません。

昨日あげた三大会のうち、のこるは「シマノ鈴鹿」だけです。この種目を一度走ればチームの結束力がよりいっそう強まります。夏の終わりの自転車のお祭り「シマノ鈴鹿」。もうすぐエントリーが締め切られますから皆さんお早めに。