「ストラテジー」

最も戦略的なレーススポーツこそ自転車です。レース中、練習中これほどまでに考えることが重要なレーススポーツは他にありません。
例えば相手の選手と協力して逃げたり、前を追ったり。はたまた急に敵同士になって逃げられたり。これは他のスポーツではまず見られません。陸上短距離や水泳などは根本的に相手より自分との戦いの割合が高です。比較的近いといわれるマラソンでも駆け引き等はあるにはありますがそれも自己の力以上のものは出せません。対して自転車ロードレースはうまく走ることができれば明らかに自分より脚のある選手とも対等に戦えます。
またトップクラスのレースはチーム単位です。他のスポーツであれば例え同じチームに属していても試合中協力する手段はほとんどありません。自転車は例えば逃げる選手をアシストが集団の前を固め追走するとか。逆に敵チームを消耗させるためにアシストが一人飛び出して逃げるとか。集団を分裂させるため横風の強い区間で高速で前を引くとか。ときに他のチームとレース中話し合って協力したりとか。エースのためにゴール前、列車を作って高速で引くとか…   ここまで組織だって動くレーススポーツは他にありません。

私が自転車を選んだ理由の一つ目は遅く始めても自分がある程度競争力を得ることができるという点です。私はサッカーやバスケットなども好きでしたがこれといって専門的にすることなく大学生まで来てしまいました。実は最も練習量を必要とするのは体力や頭でなくテクニックなんです。つまり18歳からサッカーやバスケットを始めてもそれなりの選手になることすら難しいのです。ブラジルの選手がなぜサッカーがうまいのかといわれれば、歩けるようになったと同時ボール蹴って遊んでいるからなのです。
私はそんな年齢でスポーツを始めようとしたとき難しいテクニックを習得している時間はありませんでした。そんな時自転車ならある程度練習し体力がつけば多少脚で劣っていても勝負でき可能性があると考えたのです。

といってもこのブログを見てわかると思いますが最近は考えすぎで脚より頭に酸素が奪われてしまってるんですがね。